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サイテックジャーナル
2000年5月30日号


メールにファイルを添付する


 今回はメールにファイルを添付するというお話しです。頻繁に利用している人が多い一方,使い方が分からない人も結構いるようで,サイテックシステムでもよく質問を受けます。一度分かってしまうととても便利な機能です。ぜひ利用してみましょう。


 通常メールを送信する場合,宛先とタイトルとメール本文を書いて送信ボタンを押します。そうするとタイトルとともにメール本文が宛先に書いた相手に届くわけです。

 ファイル添付とは,ワープロソフトで作った文書ファイル等をメールに添付して,メール本文と一緒に相手に送ると言うことです。フロッピーディスクに文書ファイルを保存して,手紙と一緒にそのフロッピーディスクを相手に送るのと似ています。メールなので,普通のメールと同じように一瞬で相手に届いてしまうのがとても便利です。

 添付の方法は簡単です。メールソフトによって操作方法は異なりますが,例えば Outlook Expressでは,メールを書く画面で,画面の上の方にあるクリップの絵のアイコンを押すか,メニューバーから「挿入」を選び「添付ファイル」を選択します。すると,見慣れたファイルを選ぶ画面が表示されるので,添付したいファイルを選択して添付ボタンを押します。1つだけでなく,複数のファイルを添付することもできます。

 あとは普通にメール本文を書いて送信ボタンを押します。これでおしまい。簡単ですね。

 ファイルが添付されたメールを受信した場合は,添付ファイルがあるという表示がされるので,それをハードディスクなど適当なところに保存します。フロッピーディスクでもらったファイルをハードディスクにコピーする場合と同じです。






 フロッピーディスクにファイルを保存して送る場合と同じように,パソコンで扱えるファイルであれば,基本的にどんな種類のファイルでも添付して送ることができます。ワープロの文書ファイルだろうが,表計算のファイルだろうが,プレゼンのスライドだろうが,絵だろうが写真だろうが音楽だろうが動画だろうが,何でもOKです。

 容量に制限がありませんから(実はある場合もある。下記参照),フロッピーディスクに入らないような大きなファイルでも送ることができます。これは便利です。ファイルを渡したいのに,大きすぎてフロッピーディスクに入らなくて困ったことがある人もいるでしょう。こんなとき,添付ファイルなら簡単に相手に送ることができます。

 ちょっとした工夫として,自分宛に添付ファイルを送るという使い方があります。例えば,会社で文書を書いていて,遅くなったので自宅に帰って続きをやりたいというような場合(ごくろうさまです),書きかけの文書をフロッピーディスクに保存して持ち帰ってもよいのですが,メールに添付して自分のアドレス宛に送信するという方法もあります。自宅に帰ってメールを受信すると,会社から送ったメールに添付されている書きかけの文書ファイルを受け取ることができます。

 この方法であれば,フロッピーディスクに入らない大きなファイルも簡単に持ち帰ることができます。私は普段ノートパソコンで仕事をしているのですが,そのノートパソコンにはフロッピーディスクドライブがついていません。フロッピーディスクを使うたびに外付けのドライブを接続しています。これが面倒。でもメールで送ってしまえば,外付けドライブを使わずにノートパソコンで受け取ることができるのです。


 とても便利な機能なのですが,いくつか注意が必要です。

 どんな種類のファイルでも送ることができると書きました。それはそのとおりなのですが,受信した相手のパソコンに,そのファイルを開くことができるソフトがインストールされていなければ,ファイルを受け取っても開くことができません。例えば,マイクロソフトのワードで作った文章をメールに添付して送ったとします。しかし,受け取った相手のパソコンにワードがインストールされていない場合,受け取った人はその文書を見ることはできません(ファイルを受け取ることはできます)。

 また,同じワードでも,最新バージョンのワードで作った文書をそのまま送ったりすると,相手のパソコンに古いバージョンのワードしかインストールされていない場合には,受け取った文書を開くことができないことがあります。こんなときは,送る人が,古いバージョンで読むことができる形式で文書を保存し,それを添付して送ってあげる必要があります。

 他のソフトでも同じです。このあたり,フロッピーディスクを使ってファイルを渡すときと全く同じなのですが,ときどき勘違いしている人がいるようです。メール本文だったら必ず相手が読めるわけだから,勘違いし安いところではあると思います。添付ファイルは,相手のパソコンにインストールされているソフトウェアを確認してから送る必要があります。


 もう1つ,ファイルのサイズの問題があります。添付するファイルのサイズには制限がないと書きました。しかし,あまり大きなファイルを添付するのは禁物です。

 添付ファイルを送信したり受信したりする場合,ファイルのサイズに比例して送受信に時間がかかります。個人でメールを利用している人の多くは,プロバイダに電話をかけてインターネットを利用していると思います。送受信している間は電話をつないでおく必要があります。大きなサイズのファイルを添付すると,送受信にそれだけ時間がかかり電話代もかかるのです。

 いくら添付ファイルのサイズに制限がないからといって,フロッピーディスク数十枚分のファイルを添付して送ったりすると,送信に何十分もかかったりします。まあ,送信するのは自分の責任だからいいとしましょう。問題は受け取る側です。受け取る相手もほぼ同じだけの時間電話をかけっぱなしにしておく必要があるのです。会社などで電話をかけずにインターネットが利用できるような場合でも,多量のデータが回線に流れるということはあまり好ましいことではありません。回線が込み合って全体的にスピードが遅くなるような現象が起きることがあります。

 極端に大きなサイズのファイルを送ることは,嫌がらせ以外のなにものでもないような状態になってしまいます(こんないたずらしちゃダメよ)。特に写真など画像のファイルはサイズが大きくなりがちです。有給休暇をとって南の島に旅行に行き,美しい風景をデジカメで撮って,「私は楽園という言葉の意味が初めて分かりました」と書いたメールに添付して,会社でまじめに働いている仲間に送りつける,なんてことは誰もがやってみたいことだと思いますが(思わない?),添付ファイルのサイズには注意が必要です。そのために画像ファイルのサイズを小さくして添付する方法もあるのですが,それについてはまた今度説明します。

 また,プロバイダによっては,メールのサイズ等に制限を設けているところもあります。自分が使っているプロバイダに制限が無くても,受信する相手が利用しているプロバイダに受信サイズの制限があるかも知れません。そのような場合,制限を越えたサイズのメールを送ると戻ってきます。大きなサイズのファイルを添付する場合には気をつけましょう。自分が利用しているプロバイダで利用できるサイズの上限くらいは知っておいた方がよいでしょう。プロバイダにきけばすぐに教えてくれます。

 いくつか注意点はありますが,ファイルの添付は便利な機能の1つです。ぜひ使ってみましょう。     

Written by 大坪 和久


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